近来、WindowsがパソコンOSの地位を築いてからVisualBasicでプログラミングする機会も増えてきたかと思います。小生も仕事で制御系のソフトウェア開発を行っていますが、Windows上での開発が必須になってきたのでVisualBasicにはお世話になっています。そのようなことから、このページでは初心者の方でも簡単に作れるようなVisualBasicのプログラミングを皆さんが普段良く使いそうな住所録を例にとって紹介したいと思います。これからVisualBasicを始めようと言う方々に少しでも役に立てば幸いと思います。この住所録は、上の図のようにリレーショナルデータベースの機能を使ってAccessのテーブルにある住所データをVB側からSQL言語(データベース制御言語)を発行してトランザクション処理(変更、追加、削除)を行うことの出来る便利な住所録です。尚、この住所録を作るにはVisualBasic5.0とAccess97が必要です。それでは始めましょう!!
1.みっちゃん考案住所録の説明
1) Accessのテーブルを作る。
テーブル(データを貯めておく所)をAccess97であらかじめ作っておきます。(Access97の詳細な使い方は別途入門書等で勉強してください)以下に、そのテーブルの内容を示します。
ID | 名前 | 郵便番号 | 住所1 | 住所2 | 電話番号 | FAX | 携帯 | E-Mail | 親しい友人 | その他の友人 |
1 | 山田太郎 | 112 | 東京都豊島区池袋3-11-2 | マンション山田201 | 03-5555-6666 | 03-7777-8888 | | | チェック印 | |
2 | 鈴木花子 | 118 | 東京都杉並区永福4-5-6 | | 03-1111-2222 | | | | | チェック印 |
まず、表の1行目の項目(ID、名前、郵便番号、住所1、住所2、電話番号、FAX、携帯、Mail、親しい友人、その他の友人)をフィールドと呼びます。さらに、フィールドに対してID1、2に示す各行をレコード(実際の、友人知人の各データ行)と呼びます。では、フィールドの説明をします。IDはレコードナンバーを表します。同時に主キーに設定しフィールド型はオートナンバー型にします。名前、郵便番号はその名の通りです。フィールド型は両方ともテキスト型に設定します。住所1は番地まで、住所2はアパート/マンションを表します。フィールド型は両方ともテキスト型に設定します。
電話番号、FAXはその名の通りです。フィールド型は両方ともテキスト型に設定します。携帯は携帯電話、MailはE-Mailを表しています。フィールド型は両方ともテキスト型に設定します。親しい友人は小生の親しい友人、その他の友人は、小生の知人を表しています。ここのフィールドで”チェック印”と書いてあるのはフィールドのデータ型がYes/No型になっていることを表しています。
テーブルのデザインが完了したら、1レコード分データをテーブルに登録しておきましょう。尚、テキスト型のフィールドは”空白文字の許可”プロパティを”はい”に設定しておきましょう。
2) VBのフォームを作る
VBで作った入力フォームを以下に示します。
”最終レコード確認”は現在、テーブルにいくつまでのレコードが存在するかを表しています。”入力・編集・確認欄”は呼んで字のごとく入力と編集と確認が出来るテキストボックスとオプションボタンです。この中で、”親しい友人”と”その他の友人”の欄は適当に使う人の名前に変更してください。今は、オプションボタンになっていますが必要に応じてチェックボックスにしてください。”検索”のコマンドボタンは現在、テーブルに登録されている友人の情報を抽出する場合に使用します。条件として、名前のテキストボックスに抽出したい友人の名前を入力するのみ有効です。他のフィールド項目では検索できません。”登録・更新”のコマンドボタンは、テキストボックスに入力したデータを新規登録する場合や検索したデータを更新するが場合に使用します。”削除”ボタンはテーブルからレコードを削除する場合に使用します。削除したい名前をテキストボックスに入力して削除ボタンをクリックします。”クリア”のコマンドボタンは入力キャンセルに使います。以上がこの住所録フォームの説明です。また、プログラム上、このデータベースは以下の制限を設けています。
● 最大の登録レコード数は500です。(500以上登録したい場合は、プログラム上の変数設定値を変更してください)
● 新規登録する場合は、必ず”名前”、”郵便番号”、”住所1”の3項目が入力されていなければならない。この3項目のうち1つでも入力されていない状態で”登録・更新”ボタンが押された場合は怒られます。
● ”検索”及び”削除”は名前のテキストボックスに入力されることによって有功となります。他の項目に入力しても怒られますので気を付けてください。
最終的に小生は、VBの住所録フォームとは別に、以下のようにAccessでフォームを作り”住所録操作オプションメニュー”として、
■ テーブル表示
登録テーブル表示
■ 一覧表示
登録データ印刷用一覧
■ はがき表示
はがき印刷用スタイル表示
■ はがき印刷
■ 一覧表印刷
を作り便利な住所録に仕上げました。
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